毎日、ほんの数分でもビデオ通話をします。
顔を見ると、存在を感じると、直接触れた時には到底敵わないけど、弛む。
顎の筋肉が弛み肩の力がほどける。
画面に映る彼の顔のほころぶのが伝わって、嬉しい。
離れてみて改めて気付きました。
抱き合った時の体が溶けるような感覚が、やはり特別だった事。
普通は「自分とは別の誰か」に触れる抵抗感や反発が肌の表面にあったり、骨がぶつかって痛かったり、部分的にストレスを感じたりするのに、彼とは全くなかった。
肌表面の境界線を感じないし、反発どころか入り込むように溶ける。
体がどんな状態であろうと猫みたいに柔らかく馴染むから、体にストレスを全く感じない。
今更ながら不思議でなりません。
気持ちはもちろん、体も歯車がしっかり噛み合ってる。
あの独特なフィット感。
探していたパズルのピースがやっと揃ったような、喜びと充足感が全身に溢れるのです。
離れたからこそ、他との違いがまざまざと分かり、前より大切に、かけがえのない存在なんだと痛感しています。
今まで「こんなもんだろう」と満足していたはずのあれこれが、彼と出会った事で「そんなもんじゃなかった」事がわかってしまいました。
それに気付いてしまったから、今が満たされなくて辛く感じるのだと思います。
気付かなかったら平和に過ごせていたはず。
だけど、気付かなければよかったとは絶対に思えません。
鮮やかな感情を知って、自由に広がった今の自分を幸せだと感じるから。